論理構成16項目のうち 10 / 16
志望理由書の構成|読み手が迷わない段落の順番
評価項目「構成の分かりやすさ」 · 抜粋はすべて架空の原稿 · 2026年9月
構成の役割は、読み手を迷わせないことです。読み手は1枚に数分しかかけません。冒頭で「この人は何を学びたいのか」が見え、本論でその理由がたどれ、結論で冒頭と同じことが強く言われている。それだけで、内容が同じでも読後感が変わります。
採点基準(1〜5点)
1点
話があちこちに飛び、何を言いたいか掴みにくい
2点
段落は分かれているが、各段落の役割が重複している
3点
おおむね読めるが段落の順番や接続が改善できる
4点
構造は明確だが、冒頭で結論が見えるまでが少し長い
5点
序論・本論・結論が明確で一読して構造が把握できる
2点と4点は、何が違うのか
同じテーマで書いた架空の抜粋です。内容の良し悪しではなく、書き方の違いだけで点が変わることを確かめてください。
2点の書き方
(段落1)私が貴学部を志望する理由は3つあります。(段落2)小学生の頃から本が好きでした。(段落3)高校では図書委員をしました。(段落4)貴学部には図書館情報学の科目があります。(段落5)また、私は人と話すことも好きです。(段落6)以上の理由から、貴学部を志望します。
「理由は3つ」と言いながら3つが何か示されず、時系列で話が進み、段落5で別の話が入り、結論は冒頭の繰り返しだけ。読み手は最後まで何が言いたいのか掴めません。2点です。
4点の書き方
(段落1:結論)本を必要とする人に本が届く仕組みを学びたいと考え、図書館情報学を専門に置く貴学部を志望します。(段落2:きっかけの場面)図書委員として貸出記録を見たとき、全校の6割が1年間で1冊も借りていないと知りました。(段落3:行動と結果)〜(段落4:学びたい内容)〜(段落5:結び)冒頭の結論を、根拠を踏まえてもう一度。
結論→場面→行動→学び→結びの順で、各段落の役割が1つずつです。読み手は段落1を読んだ時点で全体像を持てます。冒頭がもう少し短ければ5点。
よくある失敗
- 時系列で書く「小学生の頃〜」から始まる原稿は、志望理由にたどり着くまでに読み手の集中力を使い切ります。志望理由に直結する場面から始めます。
- 「理由は3つ」と宣言して並列にする3つの理由が同じ重さで並ぶと、どれも薄くなります。理由は1本に絞り、他は補足に回します。
- 結論が冒頭の繰り返しだけ「以上の理由から志望します」は結論ではなく終了の合図です。本論を踏まえて、冒頭より一段強い言い方で締めます。
直し方(この順番で)
- 各段落の役割を1語で書く(結論/場面/行動/学びたいこと/結び)。同じ役割の段落が2つあれば、統合するか片方を削る
- 段落1に結論が無ければ、結論を段落1に移す。時系列の前置きは削る
- 段落の順番を入れ替えて、「結論→なぜ→何を→結び」の流れになっているか声に出して確かめる
提出前のチェック
- 第1段落を読んだだけで、何を学びたい人か分かるか
- 各段落の役割が1つずつで、重複する段落が無いか
- 結論の段落が、冒頭の繰り返しではなく本論を踏まえた言い方になっているか
3つとも「はい」なら、この項目は4点以上の可能性が高い。1つでも「いいえ」なら、その箇所から直します。
自分の原稿は何点か
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