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志望理由書がありきたりになる理由|独自性の出し方
評価項目「独自性」 · 抜粋はすべて架空の原稿 · 2026年9月
独自性は「珍しい経験があるか」ではありません。同じ部活、同じボランティアでも、そこで何を見て何を考えたかは人によって違います。読み手が知りたいのはその部分で、経験の希少さではなく、視点の具体性で点が決まります。
採点基準(1〜5点)
1点
誰が書いても成り立つ一般論だけで、本人の経験が出てこない
2点
本人の経験はあるが、まとめ方が型どおりで、考えが一般論に戻っている
3点
本人の経験から出た考えが1つあるが、残りは一般論
4点
主な主張が本人の経験から出ているが、考えが変わった瞬間の記述が薄い
5点
考えの出どころが本人の経験で説明されていて、他の人には代わりに書けない
点の出し方(下から順に確かめ、満たさない条件で止まる)
- 2点の条件本人だけの経験が1つ書いてある(「部活」「ボランティア」だけでなく、何の・どこでの経験か分かる)
- 3点の条件その経験から本人が気づいたこと(考え・問い)が、一文で書いてある
- 4点の条件その気づきが、多くの受験生が書く言葉(「人の役に立ちたい」「チームワークの大切さ」など)だけで終わっていない
- 5点の条件その気づきが、学びたい具体的なテーマ(何を研究・学習したいか)を決めていると書いてある
2点と4点は、何が違うのか
同じテーマで書いた架空の抜粋です。内容の良し悪しではなく、書き方の違いだけで点が変わることを確かめてください。
2点の書き方
高校では生徒会活動に力を入れ、文化祭の運営を通してリーダーシップと協調性を学びました。この経験を活かして、大学でも積極的に学び、多くの人と関わっていきたいと考えています。
生徒会、文化祭、リーダーシップ、協調性。どれも本当のことでしょうが、この文は全国の受験生の何割かがそのまま書けます。固有名詞も、その人だけが見た場面もありません。2点です。
4点の書き方
文化祭の出し物を決める会議で、案が2つに割れて3時間が過ぎました。私は多数決を提案しましたが、負けた側の5人がその後の準備に来なくなりました。多数決は決める方法であって、納得を作る方法ではないと知ったのはこのときです。
3時間、2案、5人、という具体があり、「多数決は納得を作らない」という気づきはこの人の言葉になっています。あと一歩、この気づきが志望学部とどう結びつくかまで書けば5点です。
よくある失敗
- 経験の「肩書き」だけを書く部長・委員長・キャプテン。役職名は独自性になりません。その役職で、あなたが何を判断したかが独自性です。
- 例文の型に自分の経験を流し込む型は構成には役立ちますが、言い回しまで借りると、読み手には「見たことがある文」に見えます。
- 抽象語で締める「成長した」「大切さを学んだ」「視野が広がった」。この3つが出てきたら、その直前の場面をもっと具体的に書き足す合図です。
直し方(この順番で)
- 原稿から「学んだ」「成長した」「大切さ」「活かして」を探し、その文の前に、具体的な場面(いつ・どこで・誰が・何を)を1文足す
- 自分の経験を知らない友人に読んでもらい、「これは誰の話でも成立する」と言われた段落に印をつける
- 印のついた段落のうち、志望理由に直結しないものは削る。直結するものは、そのとき自分が「間違えたこと」か「迷ったこと」を1つ入れる
提出前のチェック
- 固有名詞(場所・数・人数・時期)が段落ごとに1つ以上あるか
- 「間違えた」「迷った」「うまくいかなかった」場面が1つ以上あるか
- 同じ部活・同じ活動の友人が、この文を自分のものだと言えてしまわないか
3つとも「はい」なら、この項目は4点以上の可能性が高い。1つでも「いいえ」なら、その箇所から直します。
自分の原稿は何点か
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