全体印象16項目のうち 1 / 16
志望理由書の一貫性|話がつながらない原因と直し方
評価項目「主張の一貫性」 · 抜粋はすべて架空の原稿 · 2026年9月
読み手が最初に確かめるのは「この人の話は一本につながっているか」です。志望動機、これまでの活動、将来像の3つが別々の話として並んでいると、それぞれがどれだけ立派でも、なぜこの学部なのかが伝わりません。逆にここが通っていれば、多少荒くても最後まで読んでもらえます。
採点基準(1〜5点)
1点
過去の経験・今の課題・大学でやりたいことが別々の話で、つながりが書かれていない
2点
3つのうち2つはつながっているが、残り1つが浮いている
3点
過去→現在→未来は並んでいるが、「だからこの学部」の間に説明のない飛躍が1つある
4点
飛躍はないが、つなぎの説明が短く、読み手が補って読む所が1〜2箇所ある
5点
過去→現在→未来が地続きで、10人が読んで10人とも同じ流れで理解できる
点の出し方(下から順に確かめ、満たさない条件で止まる)
- 2点の条件志望動機・活動・将来像のうち、2つの間のつながりが文で書いてある(「だから」「そのため」などで結ばれている)
- 3点の条件3つすべてが、前のものと文でつながっている(動機から活動、活動から将来像)
- 4点の条件つながりの理由が、それぞれ本人の経験か事実で説明されている(「興味を持った」だけで終わる所がない)
- 5点の条件結論の段落で、最初の動機か経験に戻って触れている(将来像から逆にたどれる)
2点と4点は、何が違うのか
同じテーマで書いた架空の抜粋です。内容の良し悪しではなく、書き方の違いだけで点が変わることを確かめてください。
2点の書き方
私は幼い頃から人と話すことが好きでした。高校では吹奏楽部で部長を務め、県大会に出場しました。また、ボランティアにも参加しました。大学では経営学を学び、将来は社会に貢献できる人材になりたいです。
好きなこと・部活・ボランティア・経営学・社会貢献が、それぞれ独立した文として並んでいます。どの文も嘘ではありませんが、「だから経営学」という接続がどこにもありません。2点です。
4点の書き方
吹奏楽部で部長になった年、退部者が例年の倍に増えました。理由を聞いて回ると、練習量ではなく「自分の役割が分からない」という声が多かった。役割表を作り直して以降、退部者は2名に減りました。人が続けられる仕組みをどう作るかに関心があり、組織行動論を学べる貴学部を志望します。
出来事→気づき→行動→結果→関心→学部、が一本でつながっています。接続部にまだ説明の薄い箇所(なぜ「仕組み」に着目したか)が残るので4点。そこを1文足せば5点に届きます。
よくある失敗
- 良い要素を「全部」入れようとする部活・ボランティア・資格・家族の話を並べるほど、線は見えなくなります。志望学部につながる1本を選び、残りは削るか脇役にします。
- 将来像だけ立派で、そこに至る道が書かれていない「社会に貢献したい」「グローバルに活躍したい」で終わる原稿は、なぜその学部でなければ実現できないかが空白のままです。
- 順番を時系列にしている「小学生の頃〜中学〜高校〜将来」の順で書くと、話が長くなる一方でつながりは見えません。志望理由に直結する場面から書き始めます。
直し方(この順番で)
- 志望動機・活動・将来像を、それぞれ1行で書き出す(3行だけ)
- 3行のあいだに「だから」を入れて声に出して読む。つながらない箇所が、直す場所です
- つながらない箇所には、その2つを結ぶ出来事か気づきを1文足す。足せない場合は、その要素を削る
- 最後に、志望動機の1行と結論の1文が同じことを言っているか確かめる
提出前のチェック
- 活動の話を丸ごと消しても、志望理由が成立してしまわないか
- 「なぜこの学部?」と3回聞かれて、3回とも同じ方向の答えが返せるか
- 将来像から逆算して、大学で学ぶ内容が1つに絞れているか
3つとも「はい」なら、この項目は4点以上の可能性が高い。1つでも「いいえ」なら、その箇所から直します。
自分の原稿は何点か
16項目を自分で採点できるシートを用意しています。自分では判断しにくい項目は、評価者が全文を読んで採点する無料診断(1回目は無料)をお使いください。3日以内にレポートでお返しします。